Tool Factoria

機能別・詳細解説

音量調整のRMS・ピーク・スコアと出力形式

基本操作ガイドで説明しているファイル追加・調整・保存から一歩進み、表示される音量指標を読み、モードとプリセットを選び、音割れを避けて出力形式を決める方法を説明します。

目標スコアは70〜130の範囲で設定します。詳細ページでは、この数字をRMS・ピークと合わせて読む方法を説明します。クリックで拡大

1. 表示値の意味を分ける

RMSは平均、ピークは瞬間的な最大値

ファイル追加後の一覧にはRMS、ピーク、スコアが表示されます。RMSは音声全体の平均的な音量感を考える目安、ピークは瞬間的な最大値を確認するための目安です。どちらもdBFSで表示され、0 dBFSを超える値はデジタル音声で音割れが起きやすい状態です。

RMS

平均的な音量感を確認します。話し声やBGMなど、ファイル間の音量差をそろえるときの主な基準になります。

ピーク

瞬間的な最大値です。音量を上げたときに0 dBFSを超えないか、音割れ予測と合わせて確認します。

スコア

RMSを基準にした、このツール独自の比較用の目安です。100は基準値で、100点満点の評価ではありません。

100基準スコアの考え方

実装ではRMSの基準値を-20 dBFSとして、概ね次の式でスコアを計算します。

スコア ≒ 100 + (RMS dBFS − (-20))

たとえばRMSが-25 dBFSなら約95、-15 dBFSなら約105です。実際の値は丸め処理が入るため、スコアは音圧の絶対評価ではなく、同じツール内で比較するために使います。

2. 目的に合う補正を選ぶ

「上げ下げ」と「そろえる」は補正の考え方が違う

音量を上げ下げ

すべてのファイルへ同じ補正値を適用します。スコア100なら補正0 dB、105なら約+5 dB、95なら約-5 dBです。

元ファイル同士の音量差は残るため、全体を少し上げる・下げる用途に向いています。

音量をそろえる

ファイルごとの現在スコアと目標スコアの差を補正します。異なる音量の録音を同じ目標へ寄せる用途に向いています。

RMSが近づいても、ノイズ・周波数・音の密度により同じように聞こえるとは限りません。

やりたいことモード最初に見る値
全ファイルを少しだけ大きくする音量を上げ下げ調整後ピーク
会議録音の音量差を減らす音量をそろえる各ファイルのRMSと目標スコア
BGMを少し存在感のある音量へプリセットまたは音量をそろえる予測ピークと実際の再生

3. 用途の目安から始める

プリセットはモードと目標スコアをまとめて選ぶ

プリセットを選ぶと「音量をそろえる」モードへ切り替わり、用途に合わせた目標値が設定されます。必要な場合は、その後に目標スコアを調整します。

プリセット目標使い始めるときの考え方
会議録音をそろえる100標準の目安から確認する
BGMをそろえる105少し大きめ。ピーク警告を優先して確認する
SNS動画用に控えめ95音割れリスクを抑えたいときの出発点
プリセットは任意の開始点です。実際の素材のRMS・ピークと書き出し結果を確認して調整します。クリックで拡大

4. 大きくする前に確認する

予測ピークが0 dBFSを超えないようにする

音量を上げる補正では、元のピークへ補正値を加えた予測ピークが表示されます。予測ピークが0 dBFSを超える行には音割れ注意が表示されるため、スコアを下げるか、ファイルごとの補正が小さくなる「音量をそろえる」モードを検討します。

予測ピークが0未満

デジタル上の上限を超えない予測です。ただし、最終的な音割れや聞こえ方は書き出し後に確認します。

0 dBFSに近い

余裕が小さい状態です。音量をさらに上げず、実ファイルの再生で歪みを確認します。

0 dBFSを超える予測

音割れリスクがあります。目標スコアを下げ、補正後のピークを再確認します。

本ツールの予測値は処理前の解析値をもとにした目安です。エンコードや再生環境で聞こえ方が変わるため、警告がない場合も公開前に再生確認を行います。

5. 保存先に合わせる

WAVとMP3は目的と容量で選ぶ

WAV(16bit PCM)

  • 非圧縮で編集ソフトへ渡しやすい
  • 再編集用の元に近い出力を残したいとき
  • 1ファイル100MB、30分、20件、合計500MBまで

MP3(CBR)

  • 容量を抑えて共有しやすい
  • 128 / 192 / 256 kbpsから選択
  • 1ファイル50MB、15分、10件、合計250MBまで
優先すること選択の目安確認点
容量と互換性MP3 128 kbps細かい音の変化と容量を確認
バランスMP3 192 kbps共有用の初期候補
圧縮を抑えるMP3 256 kbpsまたはWAV用途側の対応形式と容量上限
出力形式とビットレートは、保存先の対応形式と容量上限を確認して選びます。クリックで拡大

6. 実ファイルで確定する

予測値と書き出し結果を分けて確認する

  1. 1出力前にモード、目標スコア、予測RMS、予測ピークを確認する。
  2. 2音割れ注意の行があれば、スコアまたはモードを見直す。
  3. 3WAV・MP3とビットレートが用途に合うかを確認する。
  4. 4個別保存・まとめて保存・ZIP保存から必要な方法を選ぶ。
  5. 5書き出し後のファイルを再生し、聞こえ方・音割れ・ファイル名を確認する。
結果一覧では出力形式・ビットレート・容量・成功状態を確認し、保存後に実際の音声を再生します。クリックで拡大

音量を調整して結果を確認する

処理はブラウザ内で行われ、元ファイルは変更されません。

音声音量調整を開く