この記事でわかること
- ✓pxはデジタル画像の画素数で、Web表示の画質はpxだけで決まる
- ✓dpiは印刷時の密度の指標で、Web表示には無関係
- ✓画像ファイルに記録されたdpi値はメタデータに過ぎず、書き換えても画質は変わらない
「解像度が高い画像」「300dpiで保存」——よく耳にする言葉ですが、pxとdpiの違いを正確に説明できる人は意外と少ないものです。Web用と印刷用では重要な指標がまったく異なるため、混同するとトラブルのもとになります。
1. px(ピクセル)とは
px(ピクセル)は、デジタル画像を構成する最小単位の「点」の数です。横2000px × 縦1500pxの画像には、合計300万個のピクセルが並んでいます。スマートフォンで撮影した写真は一般的に4000×3000px前後、いわゆる「1200万画素」です。
Web表示においてはpxだけが画質の指標です。ブラウザやSNSは画像のpx数を見て表示するため、dpiの設定は一切関係ありません。
2. dpi・ppiとは
dpi(Dots Per Inch)は「1インチあたりに配置するインクの点の数」を表す印刷向けの密度指標です。ppi(Pixels Per Inch)は「1インチあたりのピクセル数」で画面の精細さを示します。
重要な点として、画像ファイルに記録されているdpi情報はあくまでメタデータです。72dpiと記録された画像を300dpiに書き換えても、実際のピクセル数は変わらないため画質は変わりません。
3. Web表示と印刷で何が違うのか
| 用途 | 重要な指標 | 目安 |
|---|---|---|
| Web・SNS表示 | px数のみ | 用途に応じたpx数を確保 |
| 家庭用プリンター印刷 | px数 ÷ dpi | 150〜200dpi以上 |
| 印刷所入稿 | px数 ÷ dpi | 300dpi以上を推奨 |
L判プリント(89×127mm)を300dpiで印刷するには、最低でも約1050×1500px必要です。スマートフォンの写真(4000×3000px)であれば300dpiのA4印刷でも十分な品質が出ます。
4. よくある誤解
- 「72dpiのJPEGを300dpiに変換したら印刷品質になる」→ 誤り:dpiを書き換えてもピクセル数は増えません。印刷品質には元のpx数が重要です。
- 「dpiが高いほど画像がきれい」→ Web表示では無関係:ブラウザはdpi設定を無視してpx数で表示します。
- 「スマホ写真は解像度が高いから印刷に使える」→ 概ね正しい:最近のスマホは4000px以上あるためL判〜A4印刷には十分です。
