
✓この記事でわかること
- 1IPv4は32ビット、IPv6は128ビットで、利用できるアドレス空間が大きく異なる
- 2IP確認ツールに表示されるのは、そのサイトへ実際に接続したIPv4またはIPv6の経路
- 3CGNATやプライベートIPの違いを知ると、ポート開放や接続トラブルを切り分けやすい
IPv6を使えるか確認する流れ
速度改善を期待する場合は、IPv6そのものより接続方式まで確認するのがポイントです。
契約を確認
プロバイダの契約ページでIPv6、IPoE、v6プラスなどの対応状況を確認します。
ルーターを確認
古いルーターではIPv6 IPoEに対応していない場合があります。型番と対応方式を見ます。
接続状態を確認
設定後にIP確認ツールでIPv4とIPv6のどちらで接続されているかを確認します。
IPv6対応でも、サイト側やルーター設定によってはIPv4接続になることがあります。契約名だけで判断せず、実際の接続状態も確認します。

IPv6にしても速くならないことがある理由
- 契約はIPv6対応でも、ルーターがIPoE方式に対応していない
- Wi-Fiの電波状況や端末性能がボトルネックになっている
- アクセス先のWebサイトやゲームサーバー側が混雑している
- マンション共用回線など、宅内以外の部分で混雑している
IPv6は万能な高速化スイッチではありません。速度改善につながることが多いのは、IPv6そのものではなく、混雑しやすい従来のPPPoEを避けられるIPoE接続を使える場合です。回線速度に悩んでいる場合は、契約名だけでなく接続方式とルーター対応状況まで確認しましょう。
IP確認ツールで分かる「IPv4 / IPv6」の意味
IP確認ツールに表示されるのは、そのページを開いたときにWebサイト側から見えた接続元IPです。つまり、端末がIPv4とIPv6の両方に対応していても、実際にそのサイトへ接続した経路がIPv4ならIPv4、IPv6ならIPv6として表示されます。
IPv4が表示
そのアクセスではIPv4経路が使われています。IPv6契約があっても、サイト側や設定によってIPv4になることがあります。
IPv6が表示
そのアクセスではIPv6経路が使われています。2001: や 240b: などの長い表記になります。
両対応でも片方だけ
Webサイトへの1回の接続では、通常どちらか一方の経路が選ばれます。両対応かどうかは契約・ルーター・OS設定も見ます。
1. IPv4のアドレス不足とIPv6への移行
IPv4のアドレス長は32ビットで、組み合わせは約43億個です。端末やサービスの増加に対して十分ではないため、NATやCGNATでIPv4を共有しながら、128ビットのIPv6へ段階的に移行しています。IPv4が直ちに使えなくなるという意味ではなく、現在は両方が併用されています。
2. IPv6は128ビットのアドレス規格
IPv6のアドレス長は128ビットで、組み合わせは2の128乗です。IPv4より大幅に広いアドレス空間を持ちますが、IPv6への対応そのものが回線速度を保証するわけではありません。
IPv6で速度が上がる理由(IPoE接続)
「IPv6にすると回線が速くなる」と言われるのは、アドレスの規格そのものより、混雑しやすい網終端装置を経由しないIPoE方式を利用できる場合があるためです。IPv4とPPPoE、IPv6とIPoEは同じ意味ではありません。
- PPPoE方式:網終端装置を経由するため、利用者が集中する時間帯は混雑の影響を受けることがあります。
- IPoE方式:網終端装置を経由しない構成で、PPPoEより混雑を避けやすい傾向があります。

3. IPv4とIPv6を一目で比較
| 項目 | IPv4 | IPv6 |
|---|---|---|
| アドレス数 | 2の32乗(約43億) | 2の128乗 |
| アドレスの例 | 192.168.0.1 | 2001:db8::1 |
| 規格と接続方式 | IPv4とPPPoEは同義ではない | IPv6とIPoEは同義ではない |
| 速度への影響 | 回線・設備・接続方式などで変わる | 回線・設備・接続方式などで変わる |
| 現在の利用 | NAT等を使いながら継続 | IPv4と併用しながら移行 |
4. IPv6に切り替えるには?
IPv6を使えるかどうかは、主に「契約プロバイダ」と「ルーター」の2点で決まります。
プロバイダのIPv6オプションを確認・申し込む
利用条件や申込要否は回線・プロバイダ・契約プランで異なります。公式の契約ページや問い合わせ窓口で、IPv6とIPoE、IPv4 over IPv6の提供条件を確認してください。
ルーターがIPv6(IPoE)に対応しているか確認する
発売年だけでは対応方式を判断できません。ルーターの型番を確認し、利用するプロバイダのIPv6・IPoE・IPv4 over IPv6方式に対応しているか、メーカーの仕様表と接続確認済み機器一覧で照合します。
接続後、自分のIPアドレスを確認する
設定後はIPv4専用・IPv6専用の接続先を使って、両方の取得結果を確認します。特定の先頭文字だけで契約方式やIPv4 over IPv6の利用状況までは判断できません。
5. 自分の環境を知る第一歩
Webサイトから見える接続元IPがIPv4かIPv6かを確認すると、接続トラブルを切り分ける材料になります。速度の問題を調べる場合は、IPの種類だけでなく、契約方式、ルーター型番、Wi-Fi環境、時間帯、接続先も分けて確認しましょう。
6. CGNATやプライベートIPもあわせて確認する
IPv4環境では、アドレス不足を補うためにNATが広く使われています。家庭内の 192.168.x.x や 10.x.x.x はプライベートIPで、ルーターの内側だけで使われます。一方、モバイル回線や一部の光回線では 100.64.0.0/10 のCGNAT範囲が使われることがあります。
CGNAT環境では、複数の利用者が1つのグローバルIPv4を共有するため、ポート開放、ゲームのホスト、外部から自宅サーバーへ接続する用途で制約が出ることがあります。IPアドレス確認ツールの詳細なIP解析(種別判定・CIDR計算・IPv6表記変換)で「プライベート」「CGNAT」「グローバル」などを見分けると、トラブルの切り分けがしやすくなります。
表示されたIPの読み方
192.168.x.x / 10.x.x.x
家庭・社内LAN向けのプライベートIP。外部サイトには通常そのまま見えません。
100.64.x.x
CGNAT用の範囲。モバイル回線や一部プロバイダで、複数利用者がIPv4を共有する仕組みです。
2001: / 240b: など
IPv6のグローバルアドレスとして表示されることが多い形式です。省略表記と完全表記の違いもあります。
