
✓この記事でわかること
- 1fps、モニターのHz、画素の応答速度、入力遅延は別の指標です
- 2平均fpsが60でも、フレーム時間の乱れや同期設定でカクつくことがあります
- 34K・高HzではGPU、モニター、ケーブル、変換アダプターの経路全体を確認します
ゲームの設定画面で60fps以上と表示されているのに、画面が滑らかに見えない。動く物体に残像が出る。入力してから画面が変わるまで遅く感じる。この3つは似ていますが、原因が同じとは限りません。
fpsはゲームが作るフレーム数、Hzはモニターが1秒間に更新できる回数、応答速度は画素が色を変える速さに関係します。さらに、入力遅延やフレーム時間、VRR、ケーブル帯域も表示の体感に影響します。まず用語と症状を分けて確認しましょう。

fps、Hz、応答速度の役割を分けて説明する独自図解です。数値の優劣を一律に示すものではありません。
fps・Hz・応答速度は役割が違う
fps(frames per second)は、ゲーム側が1秒間に何枚のフレームを作れるかを示す値です。60fpsなら、平均的には約16.7ミリ秒ごとに新しいフレームを作ります。Hz(refresh rate)は、モニターが画面を書き換える回数です。60Hzなら1秒間に60回、144Hzなら最大144回の更新を行います。
一方、応答速度はモニターの画素がある色から別の色へ変化する時間に関係します。公称値は測定条件やオーバードライブ設定で変わるため、応答速度が小さい表示だけで入力遅延まで決まるわけではありません。
| 指標 | 主に表すもの | 確認する場所 |
|---|---|---|
| fps | ゲームが作るフレーム数 | ゲーム設定、GPU、負荷 |
| Hz | モニターの更新回数 | モニター仕様、OS設定 |
| 応答速度 | 画素の色変化 | モニター仕様、測定条件 |
| 入力遅延 | 操作から画面反映までの遅れ | PC、ゲーム、モニターの経路 |
fpsが高くてもモニターが60Hzなら、すべてのフレームを同じように表示できるとは限りません。逆に144Hzのモニターでも、ゲーム側のfpsが不安定なら、表示のタイミングは滑らかになりません。
60fpsでもカクつく主な理由
平均fpsが60でも、フレームが等間隔に届いているとは限りません。あるフレームが短時間で表示され、次のフレームに長い待ち時間があると、平均値は同じでも動きが引っかかって見えます。fpsの平均だけでなく、フレーム時間の安定性を確認します。
画面が横方向にずれて見えるなら、ティアリングの可能性があります。これはゲーム側のフレーム更新とモニターの走査がずれることで起こります。VRR(可変リフレッシュレート)対応のGPU・モニター・接続経路を組み合わせ、V-Syncやフレーム上限をゲームに合わせて調整します。
設定を変更したら、同じ場面を再現して比較します。画質設定を下げてfpsを上げるだけでなく、フレーム上限、V-Sync、VRR、ドライバー、電源モードがどのように組み合わさっているかを確認してください。
カクつき・ティアリング・残像・入力遅延を聞き分ける
症状を分けると、確認する場所を絞れます。
- カクつき: 動きが一定間隔で止まる。フレーム時間、負荷、同期設定を確認する
- ティアリング: 画面が横に裂けたように見える。V-SyncやVRRを確認する
- 残像: 動く物体の後ろにぼやけた像が残る。応答速度やオーバードライブを確認する
- 入力遅延: 操作と画面の反応に間がある。ゲーム、入力機器、GPU、モニターの遅延を分ける
モニターの応答速度を下げる設定が、常に見やすくなるとは限りません。オーバードライブを強くすると、逆に輪郭の周囲に白いにじみや逆残像が出ることがあります。設定は弱・標準・強を同じ映像で比較します。
4K・高Hzではケーブルだけを見ない
4Kや高リフレッシュレートを使う場合は、GPU、出力端子、ケーブル、変換アダプター、モニターの経路全体で条件がそろっているか確認します。ケーブルに「4K対応」と書かれていても、目的の解像度とHz、色深度、圧縮方式まで同じ条件で使えるとは限りません。
HDMIやDisplayPortは世代や実装によって帯域が異なります。ノートパソコンのUSB-C出力では、DisplayPort Alt Modeやドック側の対応も必要です。高Hzが選べないときは、モニターの入力端子、OSの表示設定、ゲームの設定を順番に確認します。

4K・高Hzの表示は、GPU、ケーブル、変換、モニターを一つの経路として確認します。
ゲームジャンルで重視する項目は変わる
60fps固定の格闘ゲームでは、ゲーム自体が一定のフレームレートを前提としている場合があります。この場合、単純に240Hzへ変更することより、フレーム時間の安定、表示遅延、応答速度、画面の見やすさを確認する方が重要になることがあります。作品ごとの仕様と設定を確認してください。
高fpsを活かしやすいFPSゲームでは、対応するモニターのHz、安定したfps、入力から表示までの遅延、視認性をまとめて比較します。高Hzなら必ず勝てる、高価なケーブルなら必ず遅延が減る、といった単純な判断はできません。
| 用途 | 先に確認する項目 |
|---|---|
| 60fps固定の格闘ゲーム | フレーム時間、表示遅延、応答速度、見やすさ |
| 高fpsのFPSゲーム | fpsの安定、Hz、入力遅延、応答速度 |
| 映像作品や一般ゲーム | ティアリング、色、視聴距離、安定性 |
確認する順番
- 症状がカクつき、裂け、残像、入力遅延のどれかを分ける
- ゲーム側のfpsとフレーム時間を確認する
- OSとモニターのHz設定を確認する
- VRR、V-Sync、フレーム上限、オーバードライブを調整する
- GPU、ケーブル、変換アダプター、モニターの対応を確認する
- 同じ場面で設定を一つずつ変えて比較する
まとめ
60fpsと表示されていても、滑らかさはfpsだけで決まりません。ゲームが作るフレーム、モニターのHz、画素の応答速度、フレーム時間、同期設定、入力遅延を別々に確認します。
4K・高Hzでは、ケーブル単体ではなくGPUからモニターまでの経路全体を見てください。格闘ゲームとFPSゲームでは前提も重視する項目も違うため、ゲーム側の仕様と実際の症状に合わせて設定を調整しましょう。
参考情報
- Introducing NVIDIA Reflex(NVIDIA)
- AMD FreeSync Technology(AMD)
- HDMI 2.1b Specification(HDMI)
- DisplayPort(VESA)
- FAQ(DisplayPort)
- Monitor refresh rate impacts FPS video gamers' perceptions(NVIDIA Research)
情報確認日: 2026年8月13日
