
✓この記事でわかること
- 1著作物性と他者の権利、利用規約・素材の条件を別々に確認する
- 2名前を外した指示例を、出力の合法性や品質の比較結果と扱わない
- 3公開画像と制作記録を分け、残す来歴・利用条件を一律に削除しない
AI画像を広告や販売物へ使うときは、出力画像の権利、既存作品との関係、使ったサービスや素材の条件を分けて確認します。プロンプトの整理やメタデータ削除だけで、商用利用の可否が決まるわけではありません。架空の指示例を使い、何を変えても確認が残るかを示します。
1. 著作物性と、他者の権利との関係を分ける
文化庁「AIと著作権に関する考え方について」(2024年3月15日)は、人の創作意図・創作的寄与を個別の生成過程から判断します。長い指示、試行回数、生成候補の選択だけで一律に著作物になるとはしていません。創作的な加筆・修正も、その部分と画像全体を分けて考えます。
自分の出力が著作物かという問題と、他者の著作権を侵害するかという問題は別です。同資料は生成・利用段階の類似性と依拠性を扱います。作風というアイデアと具体的な創作的表現も区別されるため、作家名の有無だけで侵害の有無を決めません。この資料は特定サービスの利用許可や、個別案件の確定的な法的評価ではありません。

2. サービス名ではなく、使った条件を記録する
同じサービスでも、利用時点の規約、プラン、モデルの版、追加素材と利用目的を照合します。次の表は記事独自の確認整理で、各サービスの商用可否一覧ではありません。
| 対象 | 確認内容 | 残す記録 |
|---|---|---|
| サービス・プラン | 出力の利用条件、禁止用途、プラン差 | 利用日、規約URL、該当条項 |
| モデル・追加素材 | モデル、LoRA、フォント、素材の個別条件 | 名称・版・配布元・ライセンス |
| 入力画像 | 写真・人物・ロゴを予定用途へ使う条件 | 入手元、許諾、用途・期間 |
| 出力と利用場面 | 既存表現との関係、肖像・商標、広告先の条件 | 出力画像、比較箇所、利用目的 |
3. 固有名詞を外した手書き例でも、出力の確認は残る
以下は実際に生成した比較結果ではなく、指示文の変更点を説明する手書き例です。画家AとブランドBは架空名です。
- 整理前:
in the style of 架空の画家A, logo of 架空ブランドB, cinematic lighting - 別案:
watercolor, wide shot
別案では名前を外したほか、照明指定も消し、水彩と広い画角を加えています。単なる語順整理ではありません。この書換えから、出力画像が既存作品に似ないことや、利用許可が得られたことは確認できません。入力に使った画像があるなら、その条件も表の別項目として残します。
プロンプト確認ツールはTool Factoria独自の6カテゴリへ登録語を分類します。カテゴリ外や未登録の名前がすべて検出されるわけではなく、権利や契約を判定する機能ではありません。Qualityの定番語やNegative内の名前も、分類結果だけで合法・違法と扱いません。
4. 公開用画像と、制作記録を分けて保管する
例えば架空案件sample-campaign-Aなら、制作記録に入力素材の入手元、使ったプラン・モデル版、指示の変更点、生成後の加筆、出力ファイル名と確認した規約のURL・日付を残します。Seedやモデル名だけで、同じ画像の再現や権利の成立を証明するものではありません。
公開ファイルに非公開の案件名が含まれていれば、その項目を残すか判断します。一方、作者名・利用条件・来歴情報が必要な場合は一律削除せず、配布条件を照合します。保管用記録を公開ZIPへ混ぜないよう保存先を分け、削除する場合は新しい保存ファイルを読み直します。写り込みやファイル名、共有先の情報は別に残るため、メタデータの整理と利用可否の判断を結び付けません。
参考情報
- 文化庁:AIと著作権に関する考え方について(2024年3月15日):5(2)生成・利用段階、5(3)生成物の著作物性。2026年10月4日確認。
- 文化庁:AIと著作権について/現行公開資料の案内。2026年10月4日確認。
